えらべる倶楽部流 ナチュラリスト入門

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7月

酪農の大地・北海道を訪ねる〈前編〉

自然に恵まれた土地で栄える酪農

米よりも多く消費される乳製品

前回の米(酒)に続いて、今回から2回にわたり、私たち日本人の生活に欠かせない乳製品を支える「酪農」に注目してみたいと思います。日本における牛乳・乳製品の総消費量は、アイスクリームやお菓子などを含めると年間1,200万トン以上(生乳換算)におよび、これは米を大きく凌ぐ量。また、食料自給率の向上が叫ばれている中、牛乳は国内自給率100%を達成しています。それを支えているのが「酪農」です。

酪農王国・北海道

日本での酪農は江戸時代に千葉県で始まったとされていますが、現在、酪農の規模や生産額は北海道が日本一。その北海道における農業産出額のトップもやはり酪農で、全体の約3割を占めています。まさに北海道が「酪農王国」と呼ばれるゆえんです。その背景にあるのは、乳牛の飼育に向いた気候と広大な土地。北海道といえども夏は暑くなりますが、夜は気温が下がるため、乳生産量にはさほど悪影響を及ぼしません。そして、土地の広さが有利であることは言うまでもないでしょう。

白黒模様の乳牛が草原に佇む写真を見ると「これは北海道かな」と反射的にイメージする人も多いはずです。

人口×4倍の牛がいる町

そんな北海道の北端部に位置する天塩郡豊富町(とよとみちょう)は、人口約4,800人に対し、乳牛がおよそ2万頭、すなわち人口の約4倍もいる酪農の町です。

近隣の稚内市街から車で1時間ほど走ると、なだらかな丘とともに牧草地帯が広がります。そのあちこちに牛が放牧されており、ところどころに牛舎もあることから、酪農が盛んな地であることはひと目でわかります。

豊富町では明治36年に開拓が始まり、昭和30年代にはすでに酪農業がこの地の産業として根付きました。道内では有名な「北海道豊富牛乳」の産地として知られるほか、近年では高級乳製品の生産を行う企業も出てきています。


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次号予告

酪農の大地・北海道を訪ねる〈後編〉

8月下旬公開予定